家づくりの会は、家づくりを真剣に考える住まい手と建築家とをつなぐ建築家集団、今年は設立30周年を迎えます。
会のメンバーは、より良い家づくりと住環境を実現するため、今日まで様々な研究を重ね、自己研鑽を積んでいます。
これらの活動を通じて、多くの事を学び伝承し、住まい手との価値観を共有しながら、生活の器としての多様な住まいを全力で提案して参りました。以来、会を通して生まれた住まいは700件に上ります。
これまでも様々な講座、セミナー、住宅完成見学会などを行ってきましたが、この度、青山という立地性に恵まれたハウススタジオKAGURAにおいて、連続出張講座を行うこととなりました。
家具蔵は、我々建築家としても共感する無垢材の家具を提供している家具屋さん。そんな魅力的な空間での講座となります。定員6名という少人数制。建築家との距離感を縮める又とない機会になることと思います。どの講座を聞くか、何回聞くかは自由です。先着順ですので、予約はお早めに。本物の家づくりとは?そして豊かな暮らしづくりとは何か?を感じ取りにお越しください。
【開催日/セミナー内容/講師/家づくりに対するコメント】
◆ 7月 1日(日)『気持ちの良い木の家をつくろう』
木の家の気持ちの良さを実験データ等を参照にご説明すると共
に、実例をお見せしながら詳しくお話しさせていただきます。
家庭的な雰囲気の中、ざっくばらんにご質問にお答えしたいと思
います。
講師:
落合雄二/U設計室
先人の知恵に学び、自然の恵みをとりいれた、普段着の
ような居心地のよい家を造る。具体的にはこういった住宅
を設計しています。
・光や風が自然と抜けていく、小さくても広々とした家
・自然な材料を使った住むほどに味が出る長持ちする家
・休みの日にごろごろしているのが気持ちのいい健康な家
・シンプルで質素だけれども、心が豊かになるような居心
地のいい家
・太陽の恵みや雨水など無尽蔵でクリーンな資源を利用
した家
・一見普通の家だけれど、よその人がその家の前を散歩
したくなる、ちょっと気になる家
価値観を理解し合える建築家と一緒に楽しい家づくりを
しましょう。
きっと満足できる、よい家が出来るはずです。
◆ 7月 7日(土)『建築家への要望の伝え方』
よく「どう要望すれば、こんな家ができあがるの?」と聞かれ
ます。建主さんと建築家とが共に創り上げるのですから、
「要望の伝え方」はとても大切です。
どんな思考をもって、意思疎通を図れば良いのでしょう?
実際に建主さんが作ったスクラップブックなんかも見せちゃい
ます。 (コレハ必見!)。
講師:
根來 宏典/根來宏典建築研究所
家族の考え方は、その家族の数だけ存在するはずです。
答えはひとつではありません。それが家族の個性です。
その家族にしかない「生き方」や「家族関係」といった独
自の価値観を創り上げられれば、その家はその家族に
とっての『かけがえのない宝物』になると思います。
そんな場に立ち会えれば幸いです。
◆ 7月 8日(日)『長く暮らす家をつくる』
40年50年と住まい続ける家、将来にわたって不自由なく暮らせ
る家にしたいと考えるのは当然です。ところが将来のことを気に
するあまり、家づくりは不自由なものだと感じてはいませんか。
大事なのは長く大切にしたいと思える家にすること、「もったい
ない」から使い続けるのではなくて「愛着」があるから住み続け
たくなる家とすることです。
世代別の事例やリフォームの事例を紹介しながら、いっしょに考
えたいと思います。
講師:
長浜 信幸/長浜信幸建築設計事務所
これからどんな暮らしを始めたいのか、わがままだと思わ
ずに沢山の夢を話してください。夢を手がかりに、暮らし
にふさわしい器を創り出すこと。
それが建築家の仕事です。
・身体的にも、精神的にも、人にやさしいおだやかな家。
・人を驚かせるためでなく、そこでの暮らしのための家。
・たしかにそこに建っている、他にはない家。
土地の魅力をいかして、自然体で暮らせる気持ちの良い家
を目指します。
◆ 7月14日(土)『木の家に住みたくなったら』
木の家の魅力は木の家の物語を愉しむことにあります。
木の家の時間を愉しむことにあります。
木という素材は、時間と寄り添うように私たちの生活のなかに
あります。
家は家族とともに成長してゆくもの。
木の家は家族と時間を共にしてゆきます。
そうした、木の家の魅力を、昨年出版した拙著「木の家に住みた
くなったら」をもとにお話しします。
講師:
古川 泰司/アトリエフルカワ一級建築士事務所
家はプリミティブなものです。私にとっての「家」の原点
は「大草原の小さな家」、インガルス一家が暮らすあの
小さな家です。お父さんの作った小さな家です。
家が住まい手と密接につながっている。
家は人を守り、人を待つところ。それこそが家。今の私
たちにとってもそれは変わりありません。家はそのような
ものであって欲しい。
住むこと、暮らすこと、その原点に立った家づくり。
そんな家づくりのお手伝いが出来ればと考えています。
◆ 7月15日(日)『新築もリフォームもナチュラルに暮らす』
ナチュラルな暮らしは心も和やかにします。
新築・リフォーム住宅など実例を通して、素材や空間の長所と
短所を知っていただきます。機能や性能はもちろんですが、
室内環境や五感は暮らしの中で精神にも影響を及ぼします。
講師:
倉島 和弥/RABBITSON一級建築士事務所
一生活者としてグロ-バルな視点とロ-カルな活動から
心地よい家を創ります。それは、
1:構造計算による裏付けのある安心感
2:自然素材の健康的な肌触り
3:光や風を取り入れ断熱・収納・防犯・設備・照明等
基本をおさえた無理のない生活+無駄のないコスト
4:空間を多角的にとらえた平面・断面計画
5:緑を取り入れたすがすがしい生活と地域(地球)の
環境小改善に貢献する
心地よさです。
◆ 7月21日(土)『家づくり事始め』
「家をつくりたい」と考えるとき、何から始めたらよいで
しょう。今回のセミナーでは、「家づくり事始めー設計者
と家をつくるということ」と題して、予算の考え方、スケ
ジュール、要望の伝え方、工事の流れ、さらに計画時から
考えておきたい将来のリフォームとメンテナンス計画など
について、お話します。
そして、個々のご質問にも対応して「あなたがどんな家を
つくりたいのか」 を一緒に考えてみましょう。
講師:
坂東 順子/J環境計画
「住宅は住む人のためにつくる」が大前提です。敷地と
建主さんの持つ要件は、すべて同じとは限りません。
建主さんとのやり取りの中から生まれた個別解を一般解
と組み合わせて、形にする一品生産の家づくりをしてい
ます。日光や雨、風、眺望など自然環境とのかかわりを
大切にし、自然素材を有効に利用して、建主家族が自然
体で気持ちよく暮らせることを目指します。
◆ 7月22日(日)『内外を繋ぐ光と緑豊かな都市の住まい』
都内の限られた敷地の中で、どうすれば心地よい静かな生活が
できるのか。
敷地の内外を繋ぎ、近隣の風景まで取り込みながら、室内の空間
と庭の緑や青空が、ひとつになり奥行きと静寂がある、都市の住
まいの設計事例を多数紹介しながら、光と風と遊び、自然を身近
に感じて暮らす豊かな住いを作るヒントを学びます。
講師:
高野 保光/遊空間設計室
四季折々小さな喜びや発見があるような、暮らしの元気と
楽しみを生み忙しいご家族の体と心を癒す、ホッとする
ような住まいの風景と静寂のあるシンプルで美しい住まい
をつくりたいと考えています。
◆ 7月29日(日)『間取りから考える家づくり』
今回のセミナーでは、暮らしから考える「間取り」について、
お話したいと思っています。
「間取り」を考えることは、暮らしを考えることに他なりま
せん。生活を考えた合理的な間取りの中に、光、風、気配と
いった感性に訴えかける要素を織りまぜることで、居心地の
良い家が実現していくことを知っていただければと思ってい
ます。
講師:
本間 至/ブライシュティフト
居心地の良い「プロポーション」、暮らしから考える
「間取り」、暮らしを守る「性能」、この3要素が満
足されて始めて、住宅は暮らしを支える器となります。
建て主の方の家づくりに対する夢や希望を伺いながら、
この三つの要素をバランス良く組み立て、これからの
長い生活の時間軸の中で落ち着いて暮すことができる
家を、実現したいと考えています。
会 場 : 「ハウススタジオKAGURA」
東京都港区南青山5-9-5
(東京メトロ「表参道駅」B1出口徒歩1分
)≫map
時 間 : 各日とも 11:00 ~ 13:00
参加費 : 無料
定 員 : 6名(要予約・先着順)
申込先 : 家具蔵・表参道店(担当:三上純司)
TEL.03-3797-1700
E-mail:ask@kagura.co.jp